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スバルR2

   

惜しいクルマだと思います。1台のごく普通の軽自動車があって「このクルマをアレンジして下さい」と何人かのデザイナーに頼んだような仕上がり。似たような印象の多い軽自動車の中で、顔をはじめ、シャープなミラーや、サイドモールから繋がるドアハンドル、サイドウインカーなど、変わりたいと言う意気込みは感じられるのだが、いかんせんそれらの線や面のテンションなどがバラバラで、かつだらしない。結果的に文頭に述べたような印象になってしまっている。「デザイン優先」という言い方を悪い意味で表してしまっているかのようだ。とくに、リアのフェンダー周りからバンパーにかけてはちょっとやり過ぎで、大きく機能性を損ねている気がしてならない。後方視界もこんなもんでいいのだろうか?軽自動車だから多くの制約はあろうけれど、そこがデザイナーの腕の見せ所だと思う。ただ、インテリアに関しては、頑張っていると思う。パネルを止めるねじ頭丸出しだったのはいただけないが、ドアノブ周りのシンプルな感じなどは面白いし、インパネも素材感は変だが、運転席に座った時も適度な緊張感を与える空間設計など、うまくやっている。スバルはここでの試行錯誤をうまく消化して、次に生かしていけば次第に良いものが出来そうだ。

 
   

    今の時代にスバル360(てんとうむし)を日々の足代わりにしている友人がいる。
付き合い上同乗する機会もたたあるのだが、キャビンは意外に広く、360ccのエンジンは白煙を上げながら大人二人を一生懸命に運んでくれる。初代R-2はこんな360の後継となるモデルであった。あれから35年後の今、突如この名を再び復活させたスバルに如何なる策略があるのか・・
他とは変える/どれにも似てない/個性を持たせる/等の意気込みは感じるのものの結果として「で、どうしたかったの?」と言うのが今回モデルの感想。細部パーツごとに見て行くと欧州車のどこかの何かが拝借されているせいもあり要素は多い。でもその反面全体造型のテーマ性には欠け、居住性確保優先型のマイクロワゴン的たたずまい。かわいくもなく/スポーティーでもなく/オシャレさんでもない、なんとも微妙なパッケージ。道行く人々がつい笑顔になってしまう、60年代のスバルデザインを今一度学習してもらいたいものである。
持論:軽自動車はかわいくなければならない。

 
   

    写真で見た第一印象、何とも不可思議な感じの車を作ったな!でした。そしてサイドから見たシルエットがまるでsmartではないか?と疑問な感じもしました。しかし最近のスバルの印象は実際に現車を見てみるとなかなかイイんです。このR2も実車のほうがはるかによく見えました。特に気に入った部分はサイドウィンカー、ドアノブ、サイドプロテクタモールを一つのラインでスッキリまとめたところがとてもキレイに見えます。かつて中島飛行機だった翼のイメージのフロントグリルは、モチーフは好きなのですが、そのグリルの形だけでも複雑巨大なのに、さらにフォグまわりのグリルも大袈裟で何とも複雑怪奇なフロントまわりになってしまっているのが残念です。もうすこしスッキリとしてほしいものです。それからAピラー下のミニバン風な?三角窓、外からのウィンドウラインデザイン重視なのは解るのですが、中から見るとまるでピンホールのような窓にどれだけ意味性があるのか疑問です。もう少しこの辺りのドアミラーを含めたデザイン処理にイイ方法はなかったのでしょうか?カラーバリエーションについて。この車の11色の副名に日本の伝統色名が入っています。日本の環境にマッチしたビビッドな色は当然、伝統色からも模索するべきと思っていた私には、色名とボディ色にン?と合致できないのもあるにせよ、そう意識して色が出てくるのは好感持てます。余談ですが、車でタバコを吸われるのが大嫌いな私にとってシガレットライタ、灰皿がオプションになっているのも◎な選択。好きなのか?嫌いなのか?正直、まだ判断のつかない車です。

 
   

    なんともバランスが悪いのである。確かに画用紙に一筆で描いたような女性には馴染み易いラインではあるのだが、あの、重たいボッテリとしたボディに対して、なんとも頼り無い細いタイヤ。そして、翼をモチーフにした割に飛躍感の無いフロントグリルに、やけに小さく見えるドアミラーや、細いだけのドアノブ。
私の身長は170.2cmあり、平均的な日本人女性から見て、あちこち長い。当然、手も大きい。だから幅2cm位しかないドアノブは非常に掴みにくい。そして、運転席に座ると非常に窮屈なのだ。車高が高いからと安心して座ると頭が天井にこすりそう。シートを目一杯後ろに下げてあるのに、ハンドルや、アクセルまでの距離は短い。そして、アクセルペダルが「踏んでも馬力はでませんよ」と言わんばかりに小さいのだ。こんなに小さく作ってあるのに、不必要にギアがぐっと前にある。170.2cmの私の腕の長さで丁度いいのだから、平均的な日本人女性では前屈みにならないと届かないであろう。
周りを見渡すと、窓まで小さい…。後部座席など、膝が前のシートに当って痛い。あれではチャイルドシートを付けるなど、難題だ。また、トランクの部分は余りに狭く、12ロールのトイレットペーパーを一つ積むのが精々だろう。今回、スバルはバニティミラーや、車のカラー、そして車内のアロマにまで気を配り、100%女性を意識した車を仕立てたつもりだろうが、着目点が違うと思う。運転中に化粧直しに気を配れと言うのか?アロマのリラックスでぼーっとしろと言うのか?100万円も出して買うなら、私は他の車を選ぶ。休日に彼氏や御主人と楽しいドライブを折角企画しても、車に乗ってる間中彼等はリラックスできないであろうと思う。たかだか170cm程度しかない女性の私でもこんな状態なのだから…。