automotive design    
Car Design New Car Info Drive Info 自動車保険 自動車買取
FIAT PANDA
 

エクステリアデザイン  

★★★

PANDAという名前をなぜつけたのか理解に苦しむ。あまりにも安易な印象を与えてしまい、ロジカルさや志の不足を強調していて残念である。もちろん初代Pandaが、実際にはガラスをフラットにしたため、強度を補うため若干厚くなり重くなったり、シートデザインもコストがかかっていたり、ボディーをフラットにする為かえってコストアップになったことはデザイナーの常識である。しかし、コストアップにはなったがフラットデザインのPandaが登場したことで新たな時代におけるデザインの重要性をみんなが学んだのである。
そんなインパクトは残念ながら新型Pandaには無いし、他の競合車の中でも造形的に提案性が希薄で埋没している。但しまとまりとバランスは老舗の意地を見せて完璧であるため0.5プラスし、この点数となった。

インテリアデザイン
★★

ドアトリムの前後のデザインの雰囲気の違いや、先に述べたセンターコンソールのモアイの像のような不自然な存在感が大きくマイナスした。実用的なパッケージとファミリーや若い女性向けも考慮したコンセプトと大きくかけ離れていて、小物入れが少ないのは理解に苦しむ。シートデザインも普通すぎて夢が無さ過ぎる。
総合評価
2.5以前、カーデザインここだけの話で書いたように、我がニッポンの誇るトヨタの1.3リッター、 1.5リッターカーのレベルは世界一である。ファンカーゴはイタリアでも高い評価を得ている。今回のNEW Pandaを観ると、ファンカーゴのシャーシー/ボディー設計力や、日産キューブの個性あふれる骨太デザインが影響を与えていることは明らかである。
トヨタSIENTAを対抗馬に持ってきても、ユーティリティー、コンセプトに向けた商品目標の高さと達成度、ダッシュタイプ・シフトレバーやセンターメーターなどのデザイン提案性でヨーロッパ車を大きくリードしている。
NEW Pandaも決して悪い出来ではないのかもしれないが、ニッポンはいつの間にかこのカテゴリーでは世界ナンバーワンになってしまった為、厳しい評価となった。
日本女子のフィギュアスケート同様、厳しい競争と努力の結果であるが、イタリアだって負けてはいない。何時追いついてくるかもしれないのだ。初代Pandaのようにデザインで大きくリードを取り、ナンバーワンの座を狙える位置に着けているのがFIATなのである。

2005.3.21 (荒川 健)


automotive design car design michelin top BACK
3 / 3