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メーカー通信簿Vol.11 オペル
続く02年にはベクトラが刷新を受けて登場。この辺りから、従来のオペルとはチョット違った香りが面の構成に感じられるが、いかんせんプロポーションが旧い、キワメテ。また表情も、アイデンティティーを守ろうとするあまりか新鮮味のないものとなっている。インテリアもしかりで、暗くて暖かみに欠けている。
そして03年には、オメガの代わりと言った感じで新たなコンセプトのセダンであるシグナムが誕生。ベクトラで芽生えた新たな造形のテイストがより明確なカタチとなって表現されている。だが、惜しまれるのがコンセプトとそれを受けたプロポーションの曖昧さで、ホンダのアバンシァと同じく明快なネライと新たな魅力が理解されにくい感じとなっている。
また、同年にコンパクトワゴンに属するメリーバも現れたが、やはりザフィーラと同様の新たな提案の希薄な地味さだ。
ところが04年、シグナムあるいは03年東京モーターショーでのコンセプトモデルに見られた新たなオペルラインとも言うべきスタイルを、明確に纏って現れたのがニューアストラだ。
そこには従来のオペルに見られた凡庸なプロポーションや曖昧で鈍い面、線の構成とは異なり、スポーティなネライに基づいたプロポーションがクリーンな面の構成によって明快に表現され、オペルの個性が新鮮に感じられるタタズマイとなっている。一部、リアピラー周りに課題は残すものの、オペルもどうやらモダンなデザインとはいかなるものかに気づき、それを仕立て上げることができるようになったかと思わせられるモデルだ。このセダン、そしてワゴンに続き、関連するクーペやキャブリオレも刷新されるのであろうが、是非大胆に、しかし慎重に、個性と魅力の高いデザインに挑戦して欲しいものである。

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