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メーカー通信簿Vol.12 シトロエン
だがその後は、プジョーモデルの焼き直しのようなサクソ、クサラなどが現れたが印象は薄く、企業活動のための品揃えのモデルでしかない。そして迎えた21世紀、まずはクサラベースのピカソがデビュー、ミニバンのユニークかつ魅力的なワンボックススタイルを提案する。ルックスと同時にハシリや快適性もナカナカのレベルだ。そしてフラッグシップのC5が登場。かつてのシトロエン的ユニークさを期待する向きには、一般的な4ドアセダンの一つでしかなくなったと思われる姿であることはタシカ。だが、ユッタリと豊かなヴォリュームを湛えたタタズマイはドイツや日本とは違ったテイストを潜在させているように見え、今後の発展が期待されるポテンシャルと見た。
だが、続いてデビューしたC3には失望させられた、キワメテ。そのアンバランスで低レベルのエクステリア、無神経で安っぽいインテリア、そして凡庸なハシリは、囁かれる“2CVの復活”とはほど遠い駄作でしかない。
これがこれからのシトロエンラインかと諦めかけていた気分を吹き飛ばしたのがC2だ。メリハリを利かせたプロポーションにクリーンな面構成によるモダンなタタズマイはC3とは全く異なり、スモールカークラスに新たな風を吹き込む感じがする。
こうした、言うなれば試行錯誤の途上にあるシトロエンデザインだが、プジョーとの提携効果を活かしつつも独自の、合理性と独創性を活かした自主モデルが産み出されるようになったことは喜びであり、世界のクルマ文化に刺激を与える存在を取り戻して欲しいものである。

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