automotive design    
Car Design New Car Info Drive Info 自動車保険 自動車買取
メーカー通信簿Vol.14 ルノー
フランスの最後はルノー。 最後と言っても今じゃたったの3つだが、筆者がクルマの仕事に就いた頃は結構あったものだ。現存のシトロエン、プジョー、ルノーに加え、パナール、ファセルベガ、シムカ、タルボ、マートラなどがそれぞれにユニークなモデルを輩出していたものだが。ルノーの歴史も結構波乱に富み、創業から興隆期、そして国有化の時期を経て2000年辺りから再び民間企業となって現在に至っている。
デザインを含めた商品を見渡してみると、活力を失ったような国有化の時代はルノーと言えば“貧乏人用のガラクタ”と、フィアットの“錆びるポンコツ”と並び称されたこともあった。
日本でも、当時はキワメテ小さな輸入車市場ながら、仕様や装備などの対応の悪さに“やはり国営企業”と評価を低めていた。
しかしその一方、昨今の高度なF1での活躍を頂点に、スポール、アルピーヌ、ゴルディーニなどの高性能バージョンを輩出して高い評価を集めてきたことも事実であり、単純に評価することは難しいメーカーの一つである。
筆者、というよりも筆者の年代でルノーと言えば、戦後日本の自動車産業の黎明期に欧米先進国のメーカーとの技術提携によってノックダウンに始まる国産化プロジェクトの一つに日野によるルノーのコンパクトなリアエンジンセダンが多数タクシーに使われ、日産のオースチンやいすゞのヒルマンなどとともに復興途上の都会を走り回っていたことだ。初乗りが確か40円ほどだったが、今気付いたのだが当時も今も初乗り料金がラーメン代と同じなのは面白い。
1 2 TOP